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著者の本音

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TOP > 平野友朗氏のページ2

タイトルでコミュニケーション

山崎:「走りながら考える仕事術!」このタイトルにも思い入れがあるかと思いますが?

平野:全くないです。(笑)

山崎:ないですか(笑)出版社の方が決めた?


平野:いろいろなアンケートをとって、「スピード仕事術」というタイトルのイメージで持っていったんですよ、そうしたら最後の会議で覆されて、「オシムの言葉」*1が売れている時で、彼は「走りながら考える」という言葉を良く使っていたので最後にこのタイトルで決まったんです。

図を描いて説明する平野さん
図を描いて説明する平野さん
僕の書く本は、要素を包括するタイトルをつけているんですよ、売れている本は抽出型で要素のひとつをタイトルにつけているんです。例えば「なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?」*2も、その本の中の1節だと思うんですよ。
「仕事術」も良さそうなフレーズをタイトルにつけたかったのですが日本実業出版の性格上、できなかったんです。この出版社さんは、長期的に売れるようなタイトル付けをするので。

山崎:この中のひとつを抽出するとすればどのフレーズを使いますか?

平野:「あなたの時間単価はいくらですか?」そういうフレーズの方がまだ売れたんじゃないかな。

山崎:問いかけるような、疑問形のタイトルですか。


平野:山田真哉さんもタイトルをつけるときに本を買おうとする人とコミュニケーションをタイトルでとるといっていたんですよ、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」*3と問いかけるような形で、これで読者も考えるじゃないですか、
走りながら考える仕事術!」は、タイトルでコミュニケーションをとる本ではないので、確かに売れ筋を見ているとこういった本は売れないなという感じますね。
次回はある程度自由にいきたいです。
今考えるともう少し、本に愛情を注ぐべきでしたね。中身には愛情をかけているんですけど。本をちゃんと作っている人はページ組みも「ここで切るのはどうして?」とか「次のページにいったらこういう効果があるんだ」と見せ方も考えているんですよ、そこを出版社任せにしていたのは良くなかったと思いました。

山崎:そこまで愛情をかけて踏み込む方もいらっしゃる。

平野:山田真哉さんはタイトルを決めるのに1年かかったと言っていました。

山崎:1年ですか!

平野:それだけでなく、5章組みのうち、2章を丸々削って書き直している、彼は本を商品として緻密に売れる所まで作ってから出版する。

山崎:ある程度、自分の中での満足がいったところで出す。

平野:そうですね、普通出版社はそこまで待ってくれないんですよ。山田さんクラスまで行くと売れるのがわかっているので結構言いたい事を言えるんですよね。

山崎:ちなみにこの「仕事術」は企画から出版されるまでの期間はどれくらいだったんですか?

平野:他の本と同様に半年ぐらいですかね。 実際原稿を書いている期間は短いですけど、出版社の会議を待ってやり取りしていると、2、3ヶ月かかることもあるんですよ。

山崎:表紙のデザインとか色はどうだったんですか

平野:これも出来上がりまでに一応は見せては貰っています。赤のパターンですとか赤白とか。最終的には、スピード感があるということで青になったみたいです。編集者さんの
お気に入りのデザイナーが付いていて、「じゃ任せます」と言うしかない状態でした。
今まで出した本は、自分で読者に意見をとって、タイトルもほぼ決めていたんですよ。
「仕事術」
だけはダメでしたね。一応自分の要望で通ったのは「起業家」という言葉は入れて欲しいということ。これは絶対に譲れなかったところです。

山崎:「成功術」の中では登場される方の名前が実名で、「仕事術」ではイニシャルになっているのですが、その理由や使い分けのポイントがあれば教えていただけますか。

平野:ひとつは確認する時間が取れなったこと。最初の頃は全然考えずに電話でちょっと確認して載せていただけです。
今は、名前が載ることによって悪影響をあたえたら悪いなとか、その人のブランドを考えるようになってきたので、載せないほうが良いかなと思うようになってきました。それに一部実名で、一部イニシャルじゃ変じゃないですか。ですから、「仕事術」は全部イニシャルにしました。
あとは3年後や5年後に読んでも使えるように対応したかったんです。名前を出してもこの先どうなるかわからないじゃないですか。
それをいろいろ考えるとちょっと気を使った方が良いかなと

山崎:ご配慮されているんですね。

平野:逆に本をいただいて読んだ時に自分の名前がいきなり出ているとびっくりするんですよ。(笑)

*1 オシムの言葉 木村 元彦 集英社インターナショナル (2005/12)
*2 なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 小堺 桂悦郎  フォレスト出版 (2006/5)
*3 さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 山崎:田 真哉 光文社 (2005/2)

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